happyマジック
……そして、私がコントローラーを握ってすぐだった。
Plululu………。
電話が鳴った。
「やべっ。かーちゃんだ。今日買い物頼まれてたんだ」
聡平の家は共働きで裕城と2人で家事を分担している。
私の家とご飯を食べることもよくある。
「ごめん。すぐ帰ってくるから2人でゲームしてて」
「「えっ」」
「わりっ。じゃあなー」
バタンッ
………。
こうして私たちは2人きりにされた。
聡平……最悪。
普通初対面同士を置き去りにしたら気まずくなるってわかるでしょ。
ほんの数十秒が何時間にも感じる瞬間の気まずさはかなり苦痛だ。
けど……、
「……やろうぜ」
画面を指差しながら忍が声をかけてきた。
「うん」