happyマジック

「おい」



「なーに?」



「堀って?」



2年間この学校にいるが初めて聞いた名前だ。



「堀くんはー、苗ちゃんのクラスメートで苗ちゃんを好きな人」



紗苗を好き?



胸がチクッとした。



同時にじわじわと嫌な気持ちが込み上げる。



紗苗は誰とでも分け隔てなくつき合っていくため男と話していても嫉妬はしたが不安になることはなかった。



だが、紗苗を好きな男がいると分かったらそうはいかない。



どんな関係?
仲いいのか?など
すごく気になってしまう。



しかも夢が知ってるあたりそれなりに仲がいいのが予測できる。



「どんなやつ?」



「んふふー」



俺が質問すると嬉しそうににやけた顔で見てきた。



「気になるー?」



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