春になるまで
1
朝目覚めたら、いつもよりも身体が軽くて気分がよかった。
ベッドから起きてカーテンを開く。
眩しい光に目を細めたが、それもほんの一瞬で、すぐに目を開いた。
日の光を浴びたのはいつぶりか……その温かさがすごく心地よかった。
「桃?入るわよ?」
「……はーい」
ノックしてすぐ位に、スーツに身を包んだ女性が中に入ってきた。
「あら、今日は顔色がいいみたいね」
「おかげさまで、芹澤さん」
私が自然に微笑むと、芹澤さんも笑い返してくれた。
「ねえ……その服、何?」
「これ〜? これは制服よ」
「……?」
何がなんだか分かってない私に、芹澤さんは微笑んで説明してくれた。
「桃は今日から高校生になるのよ」
「私が……?」
芹澤さんは制服を広げながら、私をベッドに手招きした。
「仕事と両立できるし……何よりあなたなら気に入るわ」
黒地のブレザーに、黒地のプリーツスカート。
純白のシャツに朱を思わせるような真っ赤なリボン。
「桃のキャラメルブラウンの髪にぴったりでしょ?」
私は驚きのあまり、声が出なかった。
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ベッドから起きてカーテンを開く。
眩しい光に目を細めたが、それもほんの一瞬で、すぐに目を開いた。
日の光を浴びたのはいつぶりか……その温かさがすごく心地よかった。
「桃?入るわよ?」
「……はーい」
ノックしてすぐ位に、スーツに身を包んだ女性が中に入ってきた。
「あら、今日は顔色がいいみたいね」
「おかげさまで、芹澤さん」
私が自然に微笑むと、芹澤さんも笑い返してくれた。
「ねえ……その服、何?」
「これ〜? これは制服よ」
「……?」
何がなんだか分かってない私に、芹澤さんは微笑んで説明してくれた。
「桃は今日から高校生になるのよ」
「私が……?」
芹澤さんは制服を広げながら、私をベッドに手招きした。
「仕事と両立できるし……何よりあなたなら気に入るわ」
黒地のブレザーに、黒地のプリーツスカート。
純白のシャツに朱を思わせるような真っ赤なリボン。
「桃のキャラメルブラウンの髪にぴったりでしょ?」
私は驚きのあまり、声が出なかった。
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