夢見る君を
出逢い
1
空が燃えている。
この真っ赤な夕日が沈むと、外は暗闇へと包まれる。
その瞬間を今か今かと待ちわびて、一番星を見つけだす。
「一番星見~つけた。」
そして私は子どものように、今日も願うのだ。
「あの夢が現実になりますように…。」
だけど夢はただ夢のまま、私の綺麗な思い出に積もるだけだった。
燃えた空は私の心まで真っ赤に照らして、そのまま時間とともに暗闇に連れて行った。
夜は冷たかった。
眠れない夜が続く。
そうなってから半年が経った。