秘密な契約と掟破りな愛
「何だ、恋人ごっこか?」
「…ええ。許婚の彼女が見ているかもしれないでしょ…」
俺は平常心を保つ為に、つい思ってもない事を言ってしまった。
言葉を返すお前は何処か弱々しく小さく返事をする。
本当はな…。今すぐにでも抱きしめ返してやりたい。出来る事なら、このまま連れて帰りたい。
でもな…。それが簡単に出来たら…どんなにいい事か…。身体繋がりはあっても…それ以外は絶対にダメだ。