秘密な契約と掟破りな愛
たった一週間か二週間の事だ。落ち着いたら元の生活に戻んだから、何も気にする事はない。
一、二週間…毎日顔合わせんのか。何か違和感あるな…。まあ、お互いほとんど仕事で家に居ないからな。
今度は遅いな…。ちょっとした荷物を用意するだけで何分待たせんだ。まさか……有りったけの物持って来るんじゃねーだろな…。
ロビーの扉が開くと、俺は恐る恐るそっちを見た。
スーツケースを引きながらロビーから出て来る朱里。その姿に安堵した。