秘密な契約と掟破りな愛
「相変わらずねぇ」
「…何がだ」
「いつ見てもいい男ねって事よ」
「……どうだろうな」
「ねぇ。あなたの部屋へ行きたいわ」
恭子が部屋へ来たがるなんて、珍しいな。どういう風の吹き回しだ…。
部屋は……駄目だな。…朱里がいる。
「部屋はまた今度な」
「どうしてよ?たまにはいいじゃない」
「……猫がいるぞ」
「えっ?!それは嫌。じゃあホテルでいいわ」
恭子は動物が苦手だから、適当に理由を付けてやった。
猫か……アイツは猫と言うより……雌豹だな。猫みたいに可愛くはないな。