素直な気持ちを...
「外寒すぎっ」
「ダンボー付けますね」
「ワリーな」





彼方くんは慣れたように
ベッドに座った。





ふと彼方くんと目が合い…。





「思い出せた?」
「…いえ」
「そっか」





彼方くんは寂しそうな瞳を見せた。






「スキ、スキ言ってたのにな」
「え?」
「や、こっちの話し」




寝転ぶ彼方くん。






「…今日もスキ」
「はっ!?今なんて?」
「…今日もスキって」
「思い出したのか!?」
「いいえ」




そう言うとガタっと肩を落とした。




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