この手で紡ぐ神の欠片



しばらくすると、
2人が戻ってきた。

「菜生おかえり」

「! ただいま珠輝っ」

私が声を掛けたら、
一瞬、菜生が
ビクリと肩を震わせた。

「何今のビクって」

笑いながら私は聞いた。

「いや、ビックリして」

「なんでだよ」

クスクスと私が笑うと、
菜生は、なんでだろ、と笑った。

「あれ、僕におかえりは?」

詠人がこちらを見てきたが
気にしないことにした。



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