この手で紡ぐ神の欠片
*
私はすっかり
フェンリルにメロメロで
ひたすら撫でていたが、
様子が落ち着いたカラスが
白い目をして
「もう良いサ?」
そう言った。
「いやぁあだ~…フェンリルぅう~…」
「いい過激にするサ」
カラスが強く言うので
私はフェンリルを
ポンポン、と優しく叩いて
カラスに向き直った。
「何?」
「…ものすごい豹変サ…」
私は片方のまゆを吊り上げた。
なんでもないサ、
慌ててカラスが言った。
「とりあえず、聞くサ」