この手で紡ぐ神の欠片
私は首を少し動かしてから、
どうぞ、と話を促した。
「いつまでも“力”を出していると負担がかかるサ」
慣れれば良いがサ、と
カラスは付け足した。
だから?と私は聞いた。
「本に戻すサ」
私はまゆを寄せて、
どうやったらできる、と聞いた。
「戻れ、と言うだけサ」
「あら、簡単」
体が重い感じがしたのも
首が痛かったのも
“力”を使っているせいかと
私は納得した。
「けどフェンちゃん…」
呟く私を見て、
カラスが呆れるように、首を動かした。