この手で紡ぐ神の欠片
「で、何?」
眼鏡をかけずに
詠人は頬杖をつきながら
半分しか開いていない目で
あまり興味がなさそうに言った。
「眼鏡つけてないと詠人ってカッコいいじゃん」
いや、ギャップが良いのかな…、と
菜生が続けた。
「ありがとう」
くっくっく、と笑いながら詠人が言った。
……確かに。
眼鏡をかけていても
真面目な雰囲気があり
格好良いが
眼鏡がなくても
どこか軽い感じと
可愛さが混じって…
「ありかもしれない…」
私はうんうん、頷いた。
「珠輝、何か言った?」
「別に」
私は詠人に答えた。