この手で紡ぐ神の欠片



馬鹿らしい、
そう言おうとして
私は飲み込んで
クスクスと笑った。

「神話か、面白い」

「それで神々を使うサ。君には“力”の“力”があるのサ」

「神々、ねぇ」

カラスがバサバサッと
羽を動かして空中に浮かぶ。

私は白い表紙の本を撫でた。

滑らかな感触。


――…私が紡ごう

私だけの神話を――…。



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