この手で紡ぐ神の欠片
「あ、起きちゃった?寝起きも良いね」
「黙ってね、変態王子もどき」
私はベッドに腰をおろした
詠人に強く言った。
彼は楽しそうに笑った。
「冷たくされても、愛の障害だと…」
「素晴らしいプラス思考だね」
私は遮って嫌味を言った。
女たらしの王子もどきは
クスクスと笑いながら
眼鏡をカチッ、と掛け直した。
「珠輝姫、今は2限目が終わったところです」
「あらそう?ゆっくり眠れた」
少し楽になった、と
私は声を漏らした。