この手で紡ぐ神の欠片
「どっか悪いの?」
詠人が普通に尋ねてきた。
「いや、眠いだけ」
あっさりと私は答える。
「ふぅん」
詠人が頷いて、
意味ありげな視線を送ってきた。
「な、何?」
彼の目の引力に飲まれないよう私は少し退いて聞いた。
「いや、」
詠人は腕を組んで真剣な表情になった。
「夜寝れないようなことしてんのかなー、とね」
詠人は先程と打って変わっていやらしい笑いを浮かべた。
「そんなこと言うなら、」
私は酔ったように呟く。