Anniversary
「どうしよう……すっごい、嬉しいっ……!!」
思わず、隣に立つ先輩の胸に飛び込んでしまう。
「私、こんな素敵な“入学祝い”のプレゼント、もらっちゃってもいいのかなあっ……?」
「――桃花だから、もらって欲しいんやで?」
優しく抱きしめて返してくれた先輩の、囁くようなその言葉は。
優しく…どこまでも優しく、包み込むような温かさをもって私の耳に届いてくれる。
「桃花の名前の花だから……だから桃花に一番に見せたいって、そう思ったんやからな」
全身で感じる先輩のぬくもりと、降ってくる低い声が、すっごく心地よくて。
「…じゃあ私、名前負けしちゃってるね」
目を閉じた私は、フフッと軽く笑いながら、そんな返答を返した。
「こんな綺麗な花が似合うくらい、綺麗なオンナノコになれたらいいのにな……」
そしたら先輩に『イジメ』られなくって済むのに。
冗談混じりなそのセリフに、先輩は「根にもってんなー…」と小さく呟き、苦笑した。
「――だから私、頑張るね」
そんな彼を見上げて、私は告げる。
「せっかく先輩がくれたプレゼントだもん、ムダにしないよ。こんな綺麗な花が似合うオンナノコになれるように、私、もっと頑張るから。…だからもう少しだけ、待っててくれる?」
先輩は何も言わず、返事の代わりに1つ、優しくて甘いキスをくれた。
(―――言葉なんて無くても……充分、伝わったよ)
何だかんだ言っても、先輩が私のことを大切に想ってくれている気持ち。
私の『大好き』も、ちゃあんと伝わってくれてるよね……?
思わず、隣に立つ先輩の胸に飛び込んでしまう。
「私、こんな素敵な“入学祝い”のプレゼント、もらっちゃってもいいのかなあっ……?」
「――桃花だから、もらって欲しいんやで?」
優しく抱きしめて返してくれた先輩の、囁くようなその言葉は。
優しく…どこまでも優しく、包み込むような温かさをもって私の耳に届いてくれる。
「桃花の名前の花だから……だから桃花に一番に見せたいって、そう思ったんやからな」
全身で感じる先輩のぬくもりと、降ってくる低い声が、すっごく心地よくて。
「…じゃあ私、名前負けしちゃってるね」
目を閉じた私は、フフッと軽く笑いながら、そんな返答を返した。
「こんな綺麗な花が似合うくらい、綺麗なオンナノコになれたらいいのにな……」
そしたら先輩に『イジメ』られなくって済むのに。
冗談混じりなそのセリフに、先輩は「根にもってんなー…」と小さく呟き、苦笑した。
「――だから私、頑張るね」
そんな彼を見上げて、私は告げる。
「せっかく先輩がくれたプレゼントだもん、ムダにしないよ。こんな綺麗な花が似合うオンナノコになれるように、私、もっと頑張るから。…だからもう少しだけ、待っててくれる?」
先輩は何も言わず、返事の代わりに1つ、優しくて甘いキスをくれた。
(―――言葉なんて無くても……充分、伝わったよ)
何だかんだ言っても、先輩が私のことを大切に想ってくれている気持ち。
私の『大好き』も、ちゃあんと伝わってくれてるよね……?