Anniversary
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高校に入学してから、そろそろ一月が経とうとしている。
私は、ミカコと一緒に《天文部》に入部していた。
中学時代も所属していた部だったから高校生になっても“部活動”として続けたかった、ということも、あったからだけど。
それよりも何よりも、みっきー先輩が所属していた部だから、ということの方が大きい。
もともと、私とみっきー先輩、そしてミカコは、中学時代の天文部員仲間だった。
私が先輩と知り合ったのも、中学校の《天文部》でのこと。
――“先輩後輩”の関係としては、私たちはそれ以来の付き合いになる。
高校に入ってからも引き続き天文部員となっていた先輩を追いかけるように、だから私も迷うこと無く、入部する部活動は《天文部》を選んだ。
だって、ただでさえ学年も違うし……せっかく同じ学校に入ったんだもの、こうやって同じ部に所属すること以上に一緒に学校生活を過ごせる方法なんて、他に無い、でしょう?
これからの高校生活、より多くの時間を先輩と過ごすことのできる手段として。
また、もともと私は星を見るのが好き、ということもあるし。
そう考えてみると、…動機は不純なりに、自分にとって“やりたいこと”のできる部活動を選んでいるワケだから……私自身で選択したことだもの、こうして入部したことに対して、別に特別“後悔”とかはしていない。
―――けど、ね……。
でも“現実”は厳しかった。
ってホドではないけれど……しかし、とてもじゃないけど甘くはなかった、ので、あったワケで……。
―――だって、まさか《天文部》が校内随一の“別称・《オタク部》”だったなんて……誰も、思わないじゃないっ………?
そりゃーもう、その名に違(たが)わぬ、めーっちゃくちゃ“男所帯”な部でございましたわよ! ええ、とってもッ!!
ミカコと一緒に、初めて部室に顔を出した時の衝撃を、私はまだ忘れちゃいない。
きっと一生、あの驚きは忘れられないだろう。