Anniversary
「え…!? ――マジで入部希望ッ!? キミタチ2人ともッ!?」
そこで心の底から驚いたように発された彼の大声と共に。
「ウソ!?」「マジで!?」「なにーっ!?」という、やっぱり驚きの大声と、そしてガタゴトッという机やら椅子やらを蹴り飛ばしたような物音が、同時に彼の背後から響いてきて……。
で、気が付いてみたら……私とミカコは、4人のデカくてゴツい男子生徒に見下ろされていた。
ネクタイの色が、みな3年生。
『吉原』ってヒトと……そして件の“先生”と雀卓を囲んでいた、例のオヤジな3人の男子たち。
「すっげー、初めてじゃねー女子部員なんて!」
「しかも新入生かよー! ここ最近、新入部員だってマトモに入ったことねーのにさあ」
「つーか、2人ともカワイイねー! 君ら、1年何組? 名前はー?」
「ご趣味はー? 星好きなん?」
「それよか、カレシいる!? オレなんてどう!?」
「…………」
あんたら入る部を間違えてんじゃないの!?
とでも言いたくなるよーな、見るからに“体育会系”なゴツくてデカいオトコに満面笑顔で我先にと詰め寄られ接近されて質問攻めされて……それでもなお平常心でいられるオンナノコが、ドコの世界に居るだろう……?
「うわ、桃花!? それに実果子ちゃんも……何やっとるん、こんなトコで? ――ひょっとしてマジで入部しに来たんか……!?」
―――そこで、みっきー先輩が部室のドアを開けてくれなかったら……その場で泣き出してただろーな私ら2人共きっと………。