Anniversary

 ―――こうして……最後には口で言い負かされる私の手が、まるでウップン晴らしの如く無意識に動いてしまうのは、もはや毎度のことで、あり………。


「くッ…!! このサイテー教師!! 失格教師!! 外道、非道、極道教師ぃいいいいいッッ……!!!!!」


 再びの雄叫びと共にブンと唸りを上げて宙を舞った消臭スプレーズだったが……しかし、このクソ教師はそれを難なくヒョイッと避けて下さりやがり……、


「うがッッ……!!?」


 そして過たず、標的を失った2本の缶は、今まさにドアを開けて入ってきたそのヒト――みっきー先輩の、頭部めがけて真っ直ぐに、そして勢い良くヒットして下さることと、あいなってしまったのであった………。


 ―――モチロン、その後の私が半狂乱になって余計に暴れまくったことは……言うまでも無い。
< 47 / 237 >

この作品をシェア

pagetop