素顔の先輩と甘い休息
「い……いいよ!私、一人で帰れるし…。それに、私……ちょっと用事あるから。」


そう…
今日は、休息の部屋に一応、顔出しておかなくちゃ…。



「用事…?」


暁の表情が少し変わった気はしたけれど、私は構わずに自分の席に置いておいたカバンを手にとった。



「待っててくれたのに、ごめんね…。じゃあ…また明日…。」


目を合わさないようにしながら、暁の前を通り過ぎようとした時……


「行かせねぇ…。」


暁の言葉が聞こえたかと思うと、私は腕を掴まれていた。



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