素顔の先輩と甘い休息
「あの…ごめんなさい!」

突然の私の言葉に男の人は、意外な言葉だと言わんばかりの驚いた表情を見せる。



「実は、校舎で鍵を拾って…なんとなくここに来てみたら開いてしまって…それで中に勝手に入っちゃいました…。そしたら、急に足音が聞こえたので、咄嗟にここに隠れたんです。」


全ての事情を話して、私は握りしめていた扉の鍵を差し出した。



「その鍵…」



男の人は鍵に触れようと手を伸ばす。


この鍵、この人の落とし物だったんだ…。



< 25 / 480 >

この作品をシェア

pagetop