素顔の先輩と甘い休息
「翠央…、寂しい時は、俺ん家に来いよ。今日限りじゃなくて、いつでも遠慮することねぇから。」


「えっ!?あ…大丈夫です…。そんなに先輩に迷惑かけられません…。それに寂しいのは……仕方ないことですから。」


そう言うと、先輩は私の肩に手を回してグイッと近くに引き寄せた。


「翠央は、そうやって小さい頃から我慢してたんだな。あんまり心に溜めこむなよ…。」


先輩の声が、やけに甘く優しくて…


胸がツンと痛むような…不思議な感覚がした。



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