素顔の先輩と甘い休息

“ガチャ…”


鍵…開いてる。
私が来るから開けっ放しにしておいたのかな…?


ドキン…ドキン…

わっ…心臓の音が途端にうるさくなってきたぁ…。


ドアを開ける手が少し震える。


半分ほど扉を開けたところで、中から伸びてきた手に腕を掴まれ、引っ張られてしまった。



「遅ぇよ。昼休み、終わっちまうだろ?」


匠先輩の声が耳元で聞こえたかと思うと、私の背中に先輩の空いている方の手が回されて、グイッと引き寄せられた。



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