素顔の先輩と甘い休息
「留学……って、すごいですね…!一年も海外で過ごすなんて…。」


「でも……私…後悔してるんだ…。留学っていう自分の夢を選んで匠と別れたこと…。」


「え…?」


夏海先輩が匠先輩に別れを切り出したの…?


「あの頃の私は自分のことばかり考えていて、周りがちゃんと見えてなかったの…。匠とだって、もっとちゃんと向き合えていたら良かったな…。」



夏海先輩は、窓のところまで行き、溜め息をつきながら夕暮れに染まる空を眺めている。


その姿は、やっぱり寂しげに私の瞳に映る。



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