素顔の先輩と甘い休息
放課後……
文化祭の準備を早めに抜けて、私は休息の部屋へ向かった。
まだ、これだけ早い時間なら先輩も部屋には来ていないはず…。
ギシギシと鳴る旧校舎の階段をのぼり、部屋の鍵を開けた。
良かった……。
まだ、先輩…来てない…。
静かな部屋へと足を踏み入れ、中央の大きなテーブルの前まで来て足を止めた。
ここで……いっか。
私はカバンの中から水色の小さな封筒を取り出し、鍵をその中に入れて、テーブルの上にコトン…と置いた。