小さな約束
光流はニカッと笑って、また上を指差さした。
「ねぇ、上見て」
「はぁ??」
俺もつられて上を見る。
「うわぁ…」
幼稚園児が塗ったような大きな大きな夜空。
神様が間違えて落としてしまったように散らばる星達。
一つ一つが輝いて、ぐちゃぐちゃに夜空を彩っていく。
「すげぇ…」
「ね、きれいでしょ?」
そう言って光流は静かに笑った。
「あぁ…きれいだ…」
「あ!笑った!!」
「あ??」
「竜太が笑った〜。
竜太笑った方がいいよ!なんかかっこいい!!」
「は?何だよ、いきなり…」
俺は気づかないうちに笑っていたらしい。
なんか負けたようでやだ。