小さな約束
「…何てお願いしたんだ??」
光流の目が開くのを待ってから、俺は聞いた。
「…竜太の病気が治りますように…って」
「は!?嘘だろ!?」
このバスケバカだったら、またバスケができますように…とか、
早くバスケができますように…とかかと思っていた。
予想外の答えに少し驚いた。
「本当だよ。あたし竜太に早くよくなってほしいもん。病気が治ったら、竜太は笑顔になれるでしょ?」
そんな理由で??
俺にはとうていできないことだな…と、少し感心する。
「お前…自分のことはいいのか?バスケとか…」
光流は大きく頷いた。
「うん!あたしは大丈夫!あたしは自分の力で治すから」
「そっか…なんかありがとな」