小さな約束
「いえいえ〜早く骨髄の提供者見つかるといいね!」
「あぁ、そうだな」
「ほら、竜太もお祈りして!」
「わかったよ」
俺はしぶしぶ目をつぶった。
そして空を翔る星に一つお願いをした。
どうかこの少女が…
自分のことより他人の俺を優先させてくれた優しい少女が…
また笑ってバスケをすることができますように…。
なんてな。
俺はそのお願いをしてから、心の中でクスリと笑った。
またガラにもないようなことしちまったぜ…。
「何?何お願いしたの!?」
光流がわくわくした顔で聞いてきた。
「教えねーよ」
「えー!教えてよ!」
楽しそうな二人の上でまた一つ、流れ星がきらめいた。