小さな約束
「………いる」
「えええーー!!誰!?誰なの!?」
「教えねーよ。
ルールは好きな人だけ教えるんだろ」
「えー!!教えてよ!!」
葉奈は不満そうに頬を膨らませた。
「じゃあ2回目しよ!2回目!!」
光流がベットを叩いた瞬間に、看護士が病室に入ってきた。
「健一くーん。検査の時間よー」
「んじゃ、そういうことだから」
健一はさわやかに病室を去って行った。
「くそーー!!逃げたー!!」
光流は苦しまぎれにそう叫んだ。
俺は目の前に落ちているジョーカーのカードを拾った。
ジョーカーの不気味に笑う目と合った気がして、なんだか嫌な予感がした。