小さな約束




数分…いや、数時間だったのかもしれない。




俺はいつのまにか眠っていた。




ふと横を向くと葉奈は落ち着いたようだ。


光流と一緒に鶴を折っていた。




「何やってんだ?お前ら」




「千羽鶴!健一が治るようにね」




光流は一生懸命鶴を折りながら答えた。




「そっか…俺も折るよ」




ガラガラッ




扉の開く音がした。




「健一っ!?」




勢いよく振り向くと、そこには看護士が立っていた。




「健ちゃんは…??」




葉奈が震える声でそう聞いた。




看護士は少し間を置いてから言った。
< 67 / 112 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop