小さな約束
俺がトイレから戻ってくると、病室の前に看護士が立っていた。
「何かあったのか??」
看護士にそう聞くと、満面の笑みを浮かべながら答えた。
「い・ず・みくん!
いや〜かっこいいゎ〜」
看護士はにやけながら歩いて行った。
「いずみ??」
俺は不思議に思いながら病室に入った。
「え〜そうなんだ〜。
あたしもだよ〜」
病室には目をハートにしてにやにやしている光流(気持ち悪い)と
健一のベットで上半身を起こし、座っている見たことない美少年がいた。
「誰??」
キャラメル色の髪が印象的な美少年がこっちを向き、ニコッと笑った。
頭にまかれた包帯は痛々しく、その笑顔は少し寂しげだった。
「こんにちは♪
君こそ誰??」
「あ?俺か??俺は竜太だ。で?お前は誰だ??」
なんかむかつくやつだと思いながら答えた。
光流がこそこそと耳うちした。
「ほら、さっきの急患の人」
「あぁ」
じゃあ俺はこれからこいつと暮らすわけだ。
「俺の名前は高瀬泉(タカセイズミ)よろしく」
「あぁよろしく」