小さな約束
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泉は突然叫んだ。
「お前らむかつく!!」
「「え??」」
「いつまで健一ってやつの死にとらわれてんだよ!!」
「え??」
泉が何を言いたいのか全くわからなかった。
「お前らさぁこんなことして、健一ってやつが喜ぶと思ってんの!?」
「何が言いたいんだよ」
泉は俺をキッと睨んだ。
「葉奈ってやつは健一のことを思ってベットにこもりっきり。
竜太と光流は一見立ち直っているように見えても、立ち直れてない」
「は??」
光流が怪訝そうな顔をした。
「だってそうだろ?俺と話していても、俺を見てないんだ。
俺じゃなくてどこか遠くを見つめてる。
お前ら健一ってやつのこと好きなんだろ!?
それなら意地汚く生きぬいてみせろよ!!
何があっても前を向き続けろよ!!
俺は健一ってやつのこと知らないけど、きっとそいつだってそう思ってるはずだぜ…
そうだろ?なぁ葉奈…」
泉は寂しげな瞳で葉奈の方を向いた。
葉奈のカーテンは固く閉ざされたままだった。