小さな約束


★・-・◇・-・★・-・◇・-・★


泉は突然叫んだ。


「お前らむかつく!!」




「「え??」」




「いつまで健一ってやつの死にとらわれてんだよ!!」




「え??」




泉が何を言いたいのか全くわからなかった。




「お前らさぁこんなことして、健一ってやつが喜ぶと思ってんの!?」




「何が言いたいんだよ」




泉は俺をキッと睨んだ。




「葉奈ってやつは健一のことを思ってベットにこもりっきり。


竜太と光流は一見立ち直っているように見えても、立ち直れてない」




「は??」




光流が怪訝そうな顔をした。




「だってそうだろ?俺と話していても、俺を見てないんだ。


俺じゃなくてどこか遠くを見つめてる。


お前ら健一ってやつのこと好きなんだろ!?


それなら意地汚く生きぬいてみせろよ!!


何があっても前を向き続けろよ!!


俺は健一ってやつのこと知らないけど、きっとそいつだってそう思ってるはずだぜ…


そうだろ?なぁ葉奈…」




泉は寂しげな瞳で葉奈の方を向いた。


葉奈のカーテンは固く閉ざされたままだった。
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