小さな約束
「はい、どうぞ」
おばさんに渡されたもの…それは一冊の本だった。
「本…??」
「これは健一の日記なんだ」
「日記…」
「私達がそうじしてたら見つけたの。葉奈ちゃん、あなたにあげるわ。
そうした方があの子にとってもあなたにとってもいいと思うから」
「ありがとう…」
あたしはゆっくりと本の表紙をなでた。
何が書いてあるんだろう…。
「じゃあ、おばさん達は帰るわ」
「葉奈ちゃん、お大事に」
「はいっ、ありがとうございます」
おばさんとおじさんは竜ちゃんや光流ちゃんに挨拶をして帰った。
あたしはドキドキしながら健ちゃんの日記を開いた。