小さな約束
「なんか…寂しいね」
「ああ…」
それはみんな同じだったようだ。
「あーーー」
葉奈が叫びながら後ろに倒れた。
「お腹いっぱい!食べすぎた!」
それを見た光流も後ろに倒れこむ。
「あたしも!絶対太った!!」
泉も倒れこむ。
「女って大変だな」
日常と切り離され、静まり返る屋上で葉奈は口を開いた。
「あたし、知らなかった。
星がこんなにたくさんあるなんて。
空って本当に広いんだね。
こんなに降ってきそうな星空見てると、あたしは本当に小さな存在だって思うよ。
あたしがこんなに小さいんだもん。
あたしの病気、竜ちゃんの病気、光流ちゃんの怪我、泉くんの怪我はもっともっと小さいんだね」
葉奈はかわいらしくフフッと笑った。
「…そうだな」
泉はポツリとつぶやく。
「ねぇっ…!!
10年後…また合わないっ!?」
光流がいきなり切り出した。