小さな約束
「え…??」
「10年後…20年後でもいいっ!!
また会おうよ!!
だからそれまで…生きてよ…」
光流はそう言うと目をふせた。
きっと最後の言葉は俺に向けられたものだろうな…。
そう思うと少し悲しくなる。
「………そうだな。
会おう」
10年後まで生きている自信はなかったが、光流の思いを無駄にしたくなくて俺は頷いた。
「うん…そうだね。会おうっ!」
「あぁ賛成だ」
他の二人も頷き、光流は嬉しそうにパッと顔を上げた。
「本当!?じゃあ会おう!!」
「あぁ約束だ」
俺は光流を悲しませたくない思いで、叶う保障のできない約束をした。
「絶対…絶対守って…!」
光流は涙目になりながらもつぶやいた。
「大丈夫。あたし達はまだまだ死なないよ」
葉奈は白い歯をニッと出し、天使のように笑った。
「…ありがとう」
「んじゃそろそろアレやっちゃいますか!」
しんみりした空気を吹き飛ばすかのように泉は叫んだ。
「え?アレ??」
俺は何事かわからず、首をかしげた。
「うん!やろう!!」
「やろ〜う♪」
「え??アレって何??」