小さな約束
竜太は不思議そうに頷いた。
「う…うん!そう!!」
竜太が鈍感でよかった…。
危うく自分の気持ちを知らせてしまう所だったよ。
ホッと胸をなでおろす。
……ん??
よく考えたらさっきのってチャンスじゃなかった??
あの流れで告白しちゃえばよかったよね!!
うぁーーー!!!
もったいない〜!!
チ…チャンスを逃した…。
………よしっ。
ピンチはチャンス。
今、告白しよう。
そう決心して、チラリと竜太を見る。
「あ…」
スゥー、スゥー
竜太は心地よさそうに寝息をたてて寝ていた。
告白しようと意気込んでいたのに、なんだかひょうしぬけした気分だ。
「もうっ大事な時にっ」
悔しかったので、口に出して怒ってみる。
……竜太、まつげ長いなぁ。
こうして竜太の顔をまじまじと見つめるのは始めてだった。
かわいいなぁ。