唄い前夜《詩集》
ロボット



例えばぎゅっと抱きしめれば
満たされる心なのか

君の頬の緊張を
溶かすことができるのか

しかし哀れ
僕の手には何もない

砂糖菓子も
やさしさも
人としてのぬくもりさえも



この冷たいてのひらには


笑えないくらい

なにも

無いのだ
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