もしも願いが叶うなら
はあ…だりぃ。
あたしと春奈は屋上に来ていた。
職員室の鍵を盗んで合い鍵つくってからは、よく屋上でサボったりする。
キーンコーンカーンコーン…
1時限目が始まるチャイムがなった。
春の日差しはぽかぽかあったかい。
制服だとちょっと暑いくらい。
2人で大の字になって寝た。
「3年になっちゃったねぇ。」
春奈はそう言ったけれど、あたしは何も言わずに黙っていた。
「あっ。そういえば、今日って雑誌の発売日だよね?」
「だね。買いに行く?」
春奈は、あたしをキラキラした目でみていた。
よしっ!
入学式なんか面倒だし、行こう。
春奈は今月の雑誌に載ってるらしい。
まぁ、可愛いから納得。
いつもかかとを踏んでるから、スリッパ型になったスニーカーをはいて校舎を出た。