恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
第1章「海の上のケータイ小説家」
あたしの名はパピ子。
もちろん本名なワケない。
でも本当の名前より、コッチのほうが全国的には有名だと思う……。
2学期の中間テスト3日前―――
徹夜明けの登校。
目はほとんど開いていない。それでも半年間とはいえ、すでに通いなれた通学路だから、目をつぶってたって高校にはたどりつける。
自転車のハンドルを両手で握ったあたしが、ちょうどコンビニのある十字路にさしかかったそのとき、アゴがはずれそうなほど大きな大きなあくびが出た。
もちろん本名なワケない。
でも本当の名前より、コッチのほうが全国的には有名だと思う……。
2学期の中間テスト3日前―――
徹夜明けの登校。
目はほとんど開いていない。それでも半年間とはいえ、すでに通いなれた通学路だから、目をつぶってたって高校にはたどりつける。
自転車のハンドルを両手で握ったあたしが、ちょうどコンビニのある十字路にさしかかったそのとき、アゴがはずれそうなほど大きな大きなあくびが出た。