恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
言い方は静かだったし、顔も微笑んではいたけど、まちがいなく怒ってる感じだった。
「僕だって、それなりに長いあいだ出版の世界でメシを喰ってきた人間です。カンケー云々(うんぬん)より、最終的にはプロフェッショナルの仕事として、売れると思う作品のほうを選んだまでですよ」
「そんなこと言って、ホントはエッチさせてくれたコの作品を選んだんですよね!?」
あたしはそう確信している。
「まぁ、そう思いたければ思えばいいですよ」
挑発的なあたしの言葉を、軽く聞き流す真田さん。