恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
「じゃあ、ケータイ小説家が作家として上・中・下のうちの“下(げ)”だとしたら、そのケータイ小説家に夢を叶えるなんてオイシー話を持ちかけては肉体関係を求めるアンタは“下の下”じゃないっ! 乙女の夢を食い物にするダニよ、寄生虫よっ!!」

それだけ言うと飲みかけだったミルクティーの残り半分を真田の顔に真正面からぶっかけて、あたしはシャレードをあとにした。

だけど勝負に勝ったのは真田のほうだ。あたしはあくまで負け犬なんだ。

今あたしの夢が終わった。

いや、本当は会議が終わった時点で、とっくの昔に終わってたのかも――――


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