恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
先生の眉毛がまた7時21分になった。

「先生には悪いけど、あたし……いや、オレ、いまココロはヤンキーなんだぜぃ。人前で堂々と大あくびをするのも、ココロがヤンキーになってる何よりの証拠ってヤツだ」

「そんじゃ、身もココロもオトコであるハニー先生から、ココロだけオトコのパピ子先生の作品に、ひとつ“ハニー・チェック”を入れてやろっかなぁ♪」

“パピ子”っていうのは、ふたつに分けてチューチュー吸うアイスのことではなく、小説を書くときのあたしのペンネーム。

母さんがバツイチになって旧姓の“大村”に戻ったことで、あたしの名前が、わが日本国の国蝶と同じ“オオムラサキ(大村彩輝)”になってしまった。
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