恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
「分かんないよ! サクラじゃないかもしれないよ! ……ってか、カットくんはゼッタイにサクラなんかじゃないよ!」

そう言い張るあたしだけど根拠はない。

「だったら今すぐポイント買って、カミキリムシにメールすりゃあいい」

「でも、ここでポイント買ったら、美容院のカット代が足りなくなっちゃう……」

いわゆるひとつの予算オーバーってヤツだ。

「しゃーねぇ、カネ貸してやっから、そこのコンビニで買ってこいよ」と、つくづく呆れたような顔をしているアイツ。

「え? いいの?」

< 148 / 201 >

この作品をシェア

pagetop