恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
「なんで“ゼッタイ”って断言できるワケ?」
「サキちゃんが応援に来てくれたら、いいとこ見せようと思っていつもよりガンバれるからさ。男なら誰だって、好きな女にはカッコイイとこを見せたいと思うもんさ」
そう言ってアイツがニッと笑うと、日焼けした顔の黒さと対照的に輝くような白さが際立つ歯が覗いて見えた。
「好きな……オンナ……?」
初対面のときから、コイツがあたしに気があるのは分かってた。
でもあらためてコイツのクチから「好き」という言葉が飛び出すと、くやしいけど心拍数が上がってしまうのを感じえない。