恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
「え? あ、はい……」

一足先に自転車をスタートさせた先生のあとを、慌てて追いかけながらこう思う……、

“あたし、このままずっと……ずっとどこまでも先生について行きたい……”

……って。

先生に出逢って、あたしの人生はバラ色になった。

あたしは先生を……いや蜂須賀正行というひとりの男をカレシにしたいと思ってる。

あたしの中に芽生えた淡い想いは、今や押さえ切れないほどの野心にさえ昇華していることを、先生の背中を追いながら再認識した。

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