恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
呆れてあたしはこう言った、「アンタねぇ、ヒトの言葉を素直に信じないなんて、性格そーとーねじ曲がってるよ」って。

「オレだって、血の通ったリアルな相手とならマジで向き合うさ。けどな、サクラ相手に時間をムダにするほど、あいにくコッチもヒマじゃねぇんだよ」

「血の通った……リアルな相手……」

あたしは思わず繰り返していた。

「よし、あくまでアッチがそーいう態度なら、ここで勝負に出るか」

なんか勝負を楽しんでるみたい。

「“勝負に出る”って……?」

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