恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
Aカップの胸の中などでは、とてもじゃないけど収めきれないくらいの溢れる想い。

“もうコクるしかない!”

そうハラを決めたあたしは、ついにその日の放課後、自転車置き場で待ち伏せして、ひとりでやってきた先生にコクッた。

「あたし、先生のこと好きだよ。いつもふたりでいたいって思う。まだ少し先のことだけど、高校を卒業したあとも、ずっと先生といっしょにいたいって思ってるよ。だからお願い、先生、あたしのカレシになって」

先生はそれなりに神妙な面持ちだったけど、いきなりの告白にもかかわらず特別驚いたふうでもなかった。きっとあたしの気持ちなんて、とっくの昔にお見通しだったんだろう。

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