恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
「夢を見るのは勝手だが、世の中そんなに甘くはないぞ」

「フツーはそうかもしれないですけど、あたしはちがうんです。あたしには才能がありますから。SブンTィーンに載った小説だって、はじめて書いた小説でしたし」

「“ビギナーズラック”だ。2度目はない。夢なんか見ないで、真面目に堅実に勉強しろ」

「はいはい♪ 自分にトクベツな才能がないからって、ひがまないでくださいよね♪」

「………」

てっきりなにか言い返してくると思った鎌田は、あたしの自信満々な態度に圧倒されたのか、それとも呆れたのか無言だった。

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