恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
「じゃ、そーいうことで、あたし、もう学校には来ませんから、サヨナラ、センセ♪」

晴れ晴れとした気持ちで教室をあとにするあたし。そして、あたし的には今の言葉が“退学届け”の代わりだった。

実際それ以降は引きこもりになり、もはや家から一歩も出ることもなく、寝る間も惜しんでケータイ小説を書いて書いて書きまくる毎日となった。

憧れていた聖女の制服も今や部屋のハンガーに掛けられたまま、袖を通されることもなく、アッという間に数日が経った。

あれだけのことを鎌田に、そしてクラスのみんなの前で言った以上、こーなれば死んでもプロデビューしなけりゃ、表も歩けない。

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