恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
テンション、イッキに急降下。

「でもですね、僕は大村さんの作品をイチ押ししてるんですよ」

無理して明るく言ってるみたいだけど、たぶん今と同じことを、他のケータイ小説家にも言ってるんだろう、まちがいなく。

「大村さんの作品、ものすごいパワーがあって、冒頭の部分からいきなりグイっと、おハナシの中に引き込まれていく感じで、“次はどうなるんだろう?”ってページをめくる手が止まらないまま、気がつくと一気に完読してしまいましたよ」

「ハァ……」

あたし、ほめられてる。でも、ほめられてるのに、あんましうれしくない。
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